第二章

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「これを作ってほしいんだ…」 設計図という名の、紙を渡す。 魔熱器のだ。 「ほぅほぅ…魔玉で…クランの合金に、石の台か…考えたな…」 興味深く、図面を確認した後、笑顔を見せる。 「よし、分かった。これを、幾つ作るんだ?」 「…1000ほど…」 「なっ…兄ちゃん。俺に死ねってか?」 「まさか。おじさんの人望があれば、大丈夫かなと…」 「そうは言っても、職人同士は敵みたいなもんだぞ」 「そんな事言っても、おじさんがみんなから好かれてるのはバレバレですよ…酒場の中心にはおじさんがいる…弟子が集まって、困ってるでしょ…」 「おいおい。人を人気者みたいに言うなや…」 頭を掻いて、照れる親父にときめかないぞ~……… 龍介は、調子良く続ける。 「そんな謙遜しないで、おじさんが声を掛けてくれれば、どんな偏屈な爺さんでも手伝ってくれるよ」 「…そうかー。…っとに、仕方ねーな。一肌脱いでやるよ」 鍛冶屋は決まった。 これからも、長くお世話になろう。 材料費を預けて、町の掲示板に貼り紙を貼らせて貰い、学園の食堂に戻った。 「エナ。ただいま…」 「おかえりなさい」 「何してたの?」 「宿題…」 「終わった?」 「うん。リュースケ君は終わった?」
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