第二章

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「念力で机に置くのがまだ…」 「無理にあいつ等の真似すんなって、一回で一杯運べるってくらいに考えてだな…」 フワッと、ジョッキを四つ浮遊させ、一個ずつテーブルに置いていく。 「手で置けばいい。浮かしとくだけだったら、注文にも対応出来るだろう」 「まぁ…」 「俺等も一月は、こんな感じでやってたぞ。机に置くとか、後半になってようやく出来る様になったし…ねっ?」 エナに振ると、うんうんと合わせてくれる。 ライラックは白々しいと、エレサと笑っている。10日もあれば、机に置くくらい何でも無くやっていたからだ。 後半になって出来る様になったのは、ちなみにシバだ。 エナが、肩で腕を押してくる。 「さすが先輩…」 「…そういうのは止めて」 「別に茶化してないよ…せっかく褒めたのに…」 「…ありがとう」 「どういたしまして…」 なんて、のほほんとしていると、シバとリアナが帰って来た。 「おう」 「あれ、お前等?」 「ようやく来たわね…」 「なかなか手が空かなくて…」 「そう……それより、エナとエレサ手伝って…」 拒否する間も与えてくれず、二人を厨房へと連れて行く。 シバがカウンターに食材を置いて、隣に座る。
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