第二章

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「少し、落ち着きなさいよ…」 「せっかくシバ班集合したんだ。なんかしようぜ!」 「なんかしようって、案は?」 「…頼んだ。参謀!」 「丸投げかよ………なんも持ってきて無いからな。…あっ、即興で花火大会」 「おぉ…やるやる!」 男二人駆け出し、魔法で花火を打ち上げる。 調子に乗って、三尺玉規模の大きな花を咲かせる。 魔法で打ち上げている為か、体に響く重低音がしない。煙も無く、どんなに連発しても、綺麗に見える夜空の花に、来客がやってきた。 「お兄ちゃん…見っけ…」 声を掛けられたと二人が、声の主を見ると、シバが龍介を庇う様に前に出る。 「リュースケ。こいつだ!」 「お兄ちゃん。会いたかったよ~……」 叫んだシバの横を通り抜け、龍介に抱きつく黒ローブの女の子。 ……………黒ローブを脱いだ正体は、やはり死神ちゃんだった。 『どういう事だ?』 『ちょっとヤバい事になっちゃって……』 『ヤバいって?』 ただいま念話を使って会話をしている。 『女神を殺し損ねて……』 『もう実行したのか?』 『龍介君の兵器から改良してね。天界ごと吹き飛ばすミサイルを作ったんだけど、女神に逃げられちゃった』 『…お前、過激だな』
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