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「この神剣ラグナロクと、銃があれば女神に勝てるわ」
「はっ?」
「なに?」
話の流れがおかしい。
勝てるわ。
なら、死神ちゃんが持ってるよね。まさか…
「俺が戦うのか?」
「うん。言わなかったっけ?」
「お前、貰いに来たって?」
「それは勘違いだよ。私、細工しに来たって言ったもん」
そんな事で、ムスッとされても困る。
「どうでもいい。なんで俺が!?」
「なんでって…人間で一番強いからだよ……」
「はっ?お前、自分でやれよ!?」
女神を殺せとは、あまりに責任が重い。
「無理だよ。天界壊したから、私に力は無いの」
衝撃の事実に、どうした物かと考え、重要な問題に行き着く。
「じゃあ、女神の代わりになれないじゃん?」
「ううん。その分は残してる…」
ちゃっかりした答えに、怒りさえ湧いてくる。
「……あっそ。最悪だ…騙された…詐欺だ詐欺…」
「仕方ないでしょ。こっちも予定外だよ」
「お前が怒んの!?」
そうだ。兵器の知識を提供するだけで良かったのに、急に女神を倒せと言われた方が怒りたい。
だが、死神ちゃんはジトー…と龍介を見つめ、やれやれと手を肩の高さに上げて、首を振る。
「そうだよ。誰かさんが、自分の武器ばっかり作らせて、新しい案くれないから失敗したんだもん」
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