第二章

101/222
前へ
/1093ページ
次へ
「この神剣ラグナロクと、銃があれば女神に勝てるわ」 「はっ?」 「なに?」 話の流れがおかしい。 勝てるわ。 なら、死神ちゃんが持ってるよね。まさか… 「俺が戦うのか?」 「うん。言わなかったっけ?」 「お前、貰いに来たって?」 「それは勘違いだよ。私、細工しに来たって言ったもん」 そんな事で、ムスッとされても困る。 「どうでもいい。なんで俺が!?」 「なんでって…人間で一番強いからだよ……」 「はっ?お前、自分でやれよ!?」 女神を殺せとは、あまりに責任が重い。 「無理だよ。天界壊したから、私に力は無いの」 衝撃の事実に、どうした物かと考え、重要な問題に行き着く。 「じゃあ、女神の代わりになれないじゃん?」 「ううん。その分は残してる…」 ちゃっかりした答えに、怒りさえ湧いてくる。 「……あっそ。最悪だ…騙された…詐欺だ詐欺…」 「仕方ないでしょ。こっちも予定外だよ」 「お前が怒んの!?」 そうだ。兵器の知識を提供するだけで良かったのに、急に女神を倒せと言われた方が怒りたい。 だが、死神ちゃんはジトー…と龍介を見つめ、やれやれと手を肩の高さに上げて、首を振る。 「そうだよ。誰かさんが、自分の武器ばっかり作らせて、新しい案くれないから失敗したんだもん」
/1093ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9581人が本棚に入れています
本棚に追加