あんたは、敵?

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漸く部屋に着き イクトの服をとる為、寝室へ向かいました。 「龍月…」 『?イクト?』 着いてきて居たのか、背後から抱き締められてしまいました。 パサッ と 上着が床に落ちる音が聞こえます。 イクトは私より身長が高いので覆い被さるように 強く、抱き締めています。 イクトの髪の毛が頬に触れ、少しくすぐったいですね。 彼の頬が私の頬に触れ 耳には吐息がかかります。 「龍月…」 『何ですか?』 どうしたのでしょうかね… 「龍月。」 クスッ 『どうなさいましたか?』 何度も呼ぶのがおかしくて、思わず笑ってしまいました。 私の鎖骨辺りで握られたイクトの手を 優しく包み 微笑みます。 何故か…落ち着くんです。 「俺ね…多分、うれしーんだ。 龍月がいて、返事してくれて…幻じゃなくて…ちゃんといる。」 耳元で優しく笑うイクト。 『ふふっ…奇遇ですね。私もですよ。』 イクトの素肌が触れて、ワイシャツの上から感じる熱が心地好くて イクトと触れ合ってる時間が安心するのだと気付きました。
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