69人が本棚に入れています
本棚に追加
「龍月…こっち見て?」
顔を背ける私の耳をイクトは甘噛みしました。
『んっ…こ、こら、イクト…やめなさい。』
肩に乗せられたイクトの顎…もう一度イクトが耳を甘噛みしたので
振り向きました。
真正面にあるイクトの綺麗な顔。
「ふふっ。やっぱり顔真っ赤。」
悪戯っ子の様に笑う無邪気な笑顔。
『大人を…からかうものではありませんよ?』
私が少し不機嫌になると
イクトは、シャワーで泡を流しました。
「湯船温かくなったかな?」
『もう、入れますよ。』
湯気が立ち上る浴槽にイクトが浸かりました。
「ほら、龍月も来て?」
可憐に首を傾げるイクト。
はぁ。
私も湯船に入りました。
向かい合わせに座るとやはり狭いですね。
「…俺の上に座んないの?」
『貴方の上だと何されるかわかりませんからね。』
「え〜。」
『風邪引かない内にさっさと出ますよ。』
「風邪引かないようによく温まるんじゃないの?」
『浸かりすぎもよくありません。のぼせます。』
最初のコメントを投稿しよう!