69人が本棚に入れています
本棚に追加
手錠に繋がれた彼を見て私は
彼を奪おうと…連れ去ろうと思いました。
「龍月…なん、で?」
動揺が隠せない彼に私は笑いかけました。
『貴方が好きです。
一緒に帰りましょう…いえ
貴方を奪いに来ました。』
「え、えっと…」
『私は、貴方に溺れています。』
戸惑う彼の言葉を遮り
思った事を言いました。
ガチャ
ベッドに上がり、手錠を外そうとしますが
ベッドの柵に固定され思った以上に硬いです。
壊すしか…ないですかね…
さて、どうしましょうか。
「龍月…」
『!イクト?』
微かな声に反応してイクトを見据える龍月。
イクトは、白くて長い腕を龍月の細い腰に回した。
小刻みに震えるイクトは、強く
龍月の腰に抱き着いている。
雪のように白く、滑らかな肌や
濃厚で艶やかな紫色の髪の毛は
艶かしいほど妖しく龍月の瞳に映った。
思わず頬を赤らめイクトを直視出来ない龍月は顔を逸らした。
最初のコメントを投稿しよう!