私は貴方に溺れています。

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ふぅ。イクトの裸は見慣れたと思っていましたが… まだまだ魅力が宿っています。 何故でしょうか…震え、私に抱きつく彼が…とても愛おしくて仕方ないんです。 直視し出来なくて 彼の背中や太腿に視線がいってしまい、気付いてしまいました。 白く濁った液体が付着している事に。 私は見なかった事にしました。 どうして付着しているのか想像しただけで、吐き気がします。 …更に視線をずらすと痛々しく赤く血の滲む手首が目につきました。 …ぁあ、こんなにも痛々しい。 誤魔化すようにイクトの滑らかで 心地好い髪を 梳かすように撫でました。 そして 彼を抱き締めます。 もう、離しはしません。 という、意味を込めて。 シルクのように滑らかな背中を摩り 彼の震えが止まるのを願い 『大丈夫ですよ。』 と 言いました。 わずかに首を横に振るイクト。 「おれ…汚れてるんだ…ずっと前から…汚くて…」 途切れ途切れで辛そうな声。 イクトは、私の腕の中で震えて居ました。 誤魔化した気持ちを 思い出させないで下さい。 考えたくありません。 認めたくありません。 許せなくなりそうで。 『イクトは、穢れてなどいません。 とても綺麗です。 真っ白な無垢のように。』
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