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「え・・・生ものダメなの?」
「ううん、お刺身は好き。でも貝は・・・嫌い」
「そっか、貝がダメなんだね。でも・・・・」
「なに?」
「ううん、なんでもない。さ、着いたよ」
亨さんは何かを言いかけ辞めてしまった。
そして外を見れば海が見えた。
「ココに車止めて、あっちに店にいくよ」
亨さんが指差す方に、民家があった。
車を降りると潮の香りが鼻腔を刺激する。
「さ、和花おいで」
亨さんは右手を私に伸ばした。
その手がなんだか嬉しくって、飛びつくように手を取った。
「和花ってたまに子供みたいだよな」
その言葉に顔が熱くなるのを感じた。
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