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駅に着けば亨さんの車が目に入る。
相変わらず助手席側のドアに背を預け、タバコを吸っている亨さん。
長い足をクロスして、どこか遠くを見ている横顔。
私の足音が聞こえたのか?
亨さんは私の方を向いた。
「おはようございます」
今日もカッコいい亨さん。
「ん、おはよ。さ、時間がもったいないから早く乗りなさい」
亨さんは助手席のドアを開けてくれる。
その紳士的な行動が私の胸を締め付ける。
「あ、ありがと」
亨さんの横を通り車内に乗り込む。
「和花、今日も可愛いね」
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