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亨さんはそう言って、私が座るのを確認すると、私の頭を撫でた。
いちいちドキドキしてしまう。
亨さんは私を見下ろし笑顔を向けたままドアを閉めた。
車の前を通り、運転席に滑り込む亨さん。
「さ、今日は一泊デートだよね?」
「うん、ゴメンね急に」
「何を言ってるの?オレだって嬉しいんだよ」
亨さんは左手で私の髪を撫でる。
その手は髪から肩に降り、私の鎖骨を撫でる。
微弱な電流が私の身体を通過していく。
そんな感覚に陥った。
「じゃ、今日は遠出しよう」
亨さんは私から手を離し、ハンドルを握った。
『もっと触って欲しい』
私の心が叫んだ気がした。
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