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ホテルの前の駐車場に車を入れ、二人並んでフロントを目指す。
私の左手は亨さんの捕獲されたまま。
『桜宮亨』の名前でチェックインし、上層階のキーを手渡された。
「先に部屋に上がってて」
亨さんはそう言い、私の背中を押した。
言われた通りキーに書かれている部屋を目指す。
少し前に建ったであろう、このリゾートホテルは、南国をイメージさせる装飾が施されている。
木目調のエレベーターにのり、12階のボタンを押す。
上昇するエレベーターはガラス張りになっていて、外の景色が痛いくらい目に飛び込んできた。
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