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シャワーから出れば、亨さんがワインの栓を向いているところだった。
「丁度良かった、今きたんだよ」
リビングのテーブルには料理が並べられている。
「赤ワインだけど、和花大丈夫?」
「うん」
本当は少し苦手。
「ははは、和花は嘘が苦手だな」
「え?なんで・・・?」
「気づいてないの?和花、嘘つく時、耳に髪を掛けるんだよ」
そう言われて右手を見れば、確かに耳に髪を掛けたあとの手が。
「和花はビールね。これなら大丈夫でしょ?」
亨さんはビールの栓を抜き、私のグラスに注いでくれた。
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