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終わるのは、呆気なかった。
受かれていたのは、私だけだった。
久しぶりに呼び出されてみれば。真新しい服に袖を通した私と、いつもの黒いよれたジャケット姿の彼女。
髪の毛を、時計を気にする私と。10分も遅れたクセに、眠そうに寝癖の付いた頭を掻きながら、のんびり歩く彼女。
「あー、どっか入る?」
面倒そうにそう告げられた辺りから、なんとなく分かってた。
それよりも、ずっと前から分かってた。
あー、フラれるんだ。って。
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