19人が本棚に入れています
本棚に追加
「今日も一日つっかれたぁー」
学校から帰った歌純(かすみ)
鞄をベットに投げるとパソコンのスイッチを入れた。
パソコンの前の椅子に腰掛ける。
「あーあ。毎日退屈……なんか面白い事起きないかなぁー」
そう言ってパソコンの画面に触れると、画面に表示されていたトップ画面が切り替わる。
(……ん?)
画面には昔クラスの男子がはまっていたらしいアニメのイラスト。
確かタイトルは"イナズマイレブン"
「……このパソコン、タッチパネルじゃなかった筈だけど……?」
歌純が不思議に思っていると、不意に指の感覚が無くなった。
「?」
見ると、画面に触れていた手がゆっくりとパソコンに溶け込んでいた。
「――ッッ!?」
突然の事に声が出ず、ガタンと派手に立ち上がる。
椅子は勢いのまま後ろへ倒れた。
(なっ……に、何これ何これ何これ……!?)
慌てて手を引くが、びくともしない。
すると、抵抗したせいか、吸い込まれる速度が上がった。
(何!?……助けて!誰か!!)
今、家には歌純一人だ。
いや、"いつも"一人。
既に二の腕までパソコンに溶け込んでいて、直ぐに肩も引き込まれると思われる。
(怖い……コワイ……ッッ!!)
最初のコメントを投稿しよう!