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そんな歌純とバンダナ少年を見て青ざめたり、笑ったり。
サッカー少年達の反応は様々だった。
「ふん……中々面白いじゃないか……三郷、と言ったか」
「はい?」
「なんで空から降ってきた?」
(なんで、って……)
「そんなの私が知りたい。てゆか、何で知ってるの?」
「風丸に聞いたんだ」
変な頭にゴーグル、そしてマントの男の子はそう言って青い髪の男の子を差した。
やはり青い髪の男の子は風丸というらしい。
「そうだったの……」
「で、なんでだ」
「……分からない」
「分からないのか?自分の事だろう」
「……。パソコンかな……」
「?」
「パソコンに吸い込まれて、そしたらスカイダイビングしてたの」
「「は?」」
(やっぱ信じないよね……)
信じる信じない以前に言葉が足りず、伝わらないだろう。
しかし、赤髪の男の子は些か驚いた様にして右手を顎に当てた。
「へぇ……つまり、漫画みたいにトリップでもしたって事?」
「多分……」
(信じて……くれたのかな?)
「お前すっげえな!!」
バンダナ少年が瞳を輝かせて歌純の手を握る。
歌純は一瞬きょとんとすると、にっこり柔らかく笑ってバンダナ少年の手を握り潰した。
「あだだだだだッッ」
「"お前"って言わないで。親に貰った名前があるんだから」
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