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「ひっうわぁぁ」
強烈な痛みと熱さと共に目を覚ます。手と足は縛られていて身動きがとれない。
何故か下着だけになっている俺は目の前に落ちてるタバコをみて理解できた。
「根性焼き…」
何度もやられたけど、これは慣れない。
「うっ……」
突然、横から呻き声が聞こえた。それは…
「晴空さん!!」
「はるあ…だっけ?翔が最後にいいたいことあるんだってよ」
晴空さんは不思議そうな顔で僕をみた。
「晴空さん、こんな俺を拾ってくれてありがとう」
俺は笑顔でいったはずなのに晴空さんは笑顔じゃなくて。
「くぅー。泣けるねぇ…ま、2人ともに死んでもらうけど。」
え…?最後って俺の最後じゃないの?
晴空さんは助かるんじゃないの?
「信さん!!晴空さんは関係ないって!!俺だけ殺せばいいだろ!!」
「俺は、はるあって奴を逃がすっていった覚えはない。」
「なんで…!」
もうあんな思いはしたくない。俺のせいで誰も苦しませたくない。俺のせいであいつは…!
過去の出来事がフラッシュバックして脳裏に現れる。
だめ…やめろ…やめろ…!!
段々呼吸が苦しくなってきて意識が遠のいて行く感覚がある。俺が意識を失うほんの数秒前。
「な!!おまえ!!どうやって!!」
だれかの驚く声。
「もう大丈夫だよ。翔君」
そのあと続く晴空さんの安心できる声を最後に意識を失った。
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