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脱いだ服を洗濯機の上に乾かすように、置く。ふと鏡に自分の姿が見えた。
男なのに情けない。
傷と痣だらけの、この体。何度殴られ蹴られたかわからない。
外野に見えないように顔はやられないものの、隠せる部分は散々だ。
「うっ…」
あぁ、まただ。この傷を見るたびにあいつらが、あの場所が、脳裏に浮かぶ。その度に俺は…
ガラ
「君ー?きがえこ…こ…」
いきなり入ってきたそいつは俺をみてびっくりしている。
まぁそうだろうな。もう風呂に入ってるって思った奴がまだ上しか脱いでなくて、傷と痣だらけで吐いてるんだ。びっくりして当然だ。
「…あとで、消毒しよっか?でないとばい菌入っちゃうからね。ちゃんとあったまるんだよー?」
なのに、そいつはそれだけ言って…そいつなりの優しさなんだと思った。怖がらないし、理由も聞かない。それだけのことかもしらないけど嬉しかった。その優しさが…。
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