第1章

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「嘘、付かなくていいよ。大丈夫。それだけの確認したいだけ。」 そういいながら晴空さんは俺の頭の上に手を乗せてぽんぽんとした。 「大丈夫だよ。ね?」 大丈夫。 久しぶりにきいた言葉だ。晴空さんの優しさが頭を伝って心に染みてくる。 「どこか、いくとこあるの?」 「…んなのあるわけねぇだろ…。」 情けなくて、今日初めてあったやつにこんな姿見せて、大丈夫っていう言葉の安心感がすごくて…。 いろんな感情が混ざってわけがわからなくなる。 でも涙は流さない。流したって何も変わらない。時間の無駄なだけだ。
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