１話

１３．

（私、田所美奈子は田所康介を夫とし、心の命じるまま忠実な同志であり、愛するべき伴侶となるだろう。

この特別な日に、親族や証人である友人の出席のもと、神聖なる誓いを与え、病める時も健やかなる時も、喜びの時も悲しみの時もいかなる時でもあなたを支えます。

私はあなたを十分に愛することを誓い、困難を伴う時でも慰めや安らぎを与え、ともに笑いともに悲しみ、あなたの人生のもっとも単純で恒久的な喜びを分け合い、誠実であり常に正直にあなたを大切にし、長く寄り添っていくでしょう。）

　新郎がいないにも関わらず、神父様は厳かに式を進めていく。最後に返事を促されて、『I do．』と答えた。

　涙が・・・落ちる。