13.

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『美奈子・・・。ごめん。』 「もう言わないで。」 『もう俺のことは忘れてほしい。』  顔を上げる。康介は悲しそうに見つめていた。 『美奈子には幸せになってほしい。』 「それ以上言わないで!!」  康介がゆっくり髪をなでる。涙で康介の顔が揺れる。 『泣き虫だな・・・。これじゃ、心配で逝けないよ。』 「じゃぁ・・・連れて行って。」  康介は悲しそうな顔のまま無言でゆっくり首を振る。 『だめだよ。美奈子のこと待っている人たちがいるだろ?ごめんな。』  優しい声だ。 『忘れることができないのなら、忘れなくてもいいよ。俺も美奈子のことを忘れない。ずっと待ってる。』
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