運 命

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    中一の夏、突然母親に言わ  れた――  「お母さん、好きな人がいる  の。陽介、その人と会ってく  れる?」   それは、質問じゃなく予告  だろ?と心ん中では悪態をつ  いたけど、言いはしなかった。   その歳にもなれば、女手ひ  とつで俺を育てるのが大変な  ことぐらい理解できてたし、  何より母さんが幸せになれる  なら、その人と上手くやろう  と思えたんだ。
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