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「壊して……七海に、壊され
たい……俺を愛……して」
喉に空気が流れ込む。七海
の手が首から離れて、俺は咳
き込んだ。
どうして?どうして放した
んだ?食い込む指から愛情を
感じられて嬉しかったのに。
そんな不満を抱える俺の頭
は、乱暴に引き寄せられる。
「ハァ……陽介……来いよ」
引き寄せられ、目の前に突
きつけられたモノに、俺は唾
を飲み込んだ。
七海は……興奮していたん
だ。俺を見て、俺の首を絞め
て……怖い。けど嬉しい。俺
の頭も狂っているから、七海
が俺に反応しているのが凄く
嬉しい。
「……七海の味、知りたい」
それはずっと求めていた、
七海の肌。七海の汗。七海の
甘い蜜――躊躇う理由なんて
俺にはひとつもない。
ただ、味わえばいい――
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