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「そうですね。
恋する女は無敵なのかもしれませんね」
MCの女性タレントもニッコリと微笑み相槌を打つ。
「男性から見ても恋する女は素敵だと思うね」
男性タレントもコクコクと頷いている。
――……
こうして恋愛の話を中心に番組は進められていった。
……――
***
――後日――
事務所にて。
「ま~たやってくれたね、土萌」
またもや渋い顔をして元也は土萌を見ている。
「目くじら立てるなよ。
今回この事でTOMOEの高感度はぐんと上がったんだぜ?
これ見てみろ」
一緒にいた秀治は週刊誌を元也に見せた。
「何何?
『今をときめくTOMOEちゃん。
脱・少女宣言!
少女から女へ変身!
これからは大人の魅力に期待大!
恋する女は無敵ちゃん!』」
週刊誌に書いてある内容を元也は読み上げた。
「大人だって~。
照れる~」
週刊誌の内容に土萌はデレデレと照れた。
「あの番組は視聴率よくっていい方に転ぶか悪い方に転ぶかわからないって噂だったが……」
照れる土萌を見ながら元也はポリポリと頬をかいた。
「いい方になって結果オーライだ」
うんうんと秀治は頷いている。
「それでも謹慎?」
黙っている社長に土萌は尋ねた。
「それはナイナイ。
いい方向になったのを止める必要はないね」
手をひらひらとさせながら社長は答えた。
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