~訪れた時~

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私が自覚できる程に動揺したのは心電図の数値が0を表示した時だけだった。 正直に言うととても混乱した。 祖母がなくなってもあくまで落ち着き払っている自分自身にだ。 なぜ私がここまで自分の心に疑問と気味の悪さを覚えているのかというならば、 例えば私にとっての祖母が年に何度かしか会わないような存在なら歯牙にもかけなかっただろう。 しかし、 そうではない。 祖母は私が生まれた時からずっとすぐ側で母よりも私をみてくれていた。 母が多忙な分、 私の面倒をみてくれていた。 私をとても可愛がってくれていた。 私もそれを分かっていた。 だからこそ祖母の事を近くに感じていた。 それでも、 私は悲しさや寂しさに取り乱したりしていない。 それどころか、 それらの感情すら抱いていないのだ。
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