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彩人さんは俺を見ながら、片手で器用にジーンズのジッパーを外す。誰に、と言わないのは彼なりの優しさなのかもしれない。こんな状況であの人の名前は聞きたくない。
「離したくなかったのも、似てたから」
彩人さんの手が俺のソレに触れる。俺のモノは既に起ち上がっていて、蜜を零していた。触れられた感触と彩人さんの言葉に切なくなって視線を逸らす。その瞬間、ソコを圧迫された。
「んっ……」
「きもちいいだろ」
耳元で囁かれて一気に熱が上がる。彼の低い声は反則だ。脳まで溶かされる。圧迫を解かれて一度息を吸うと、今度は上下に扱かれる。
「ま、まっ……」
「待てない」
彩人さんの上下する手の動きが早くなる。そのまま達しそうになって、俺は彼の腕に爪を立てた。
「だ、め……、そんなしたら、イっちゃう、から……!」
「俺がお前のこと好きになった理由を聞かなくていいのか?」
ふっと微笑む彩人さんは言葉とは裏腹に余裕のない顔をしている。俺の脚に彩人さんのモノが当たっているのが、スラックス越しにもわかる。俺は快感に浮かされて、ぎゅっと目を閉じた。
「やだっ……」
「聞きたいだろ」
「き、きたい」
「いま、どんな風に気持ちいいか言ってみろよ」
彩人さんの長い指がバラバラに俺を掴む。静かな部屋にぐちゃぐちゃと水音が響いて、それだけで俺の顔は赤くなる。恥ずかしい、そんな、この快感を言葉にするなんて。彩人さんは片手で俺を弄るのを止めない。指が絡められていたもう片方の手は解かれて、胸の突起に触れる。下の方はダイレクトに感じるのに、上はじわじわと攻められて、その落差が逆に感覚を煽る。
「お前のココ、もうつらそうだけど」
亀頭をぐにぐにと潰されて俺は悲鳴を上げた。
「ひ、ああっ、やだ……それやだっ」
「イキたいなら、わかるだろ」
滲む視界で彩人さんを捉えると、彼はニヤリと笑う。俺に選択肢なんて残されていないのだ。このままだとイかせてくれそうにない。もう理性は半分機能していなくて、ただ快感だけが身体を駆け巡る。
「俺のヤツ、……彩人さんが、触ってて」
忘れていた乳首への刺激が強くなる。
「う、あ……っ」
「それで?」
「……ゆ、びが、絡んで」
その言葉に呼応するように彩人さんの手の動きが変わる。下の方から掬い上げるように全体を撫でられて脳が振り切れる。
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