第5章【追う会長、逃げる莉久】

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俺は寮に帰ると部屋の前に拓真先生がいた。 「拓真先生、どうして俺の部屋の前に?」 「なんでって、莉久、お前最近俺に会いに来ないだろ?だから、俺が会いに来た」 「あ、ごめんなさい.....」 「今回は許すけど、次からは会いに来いよ?さみしいだろ?」 そう言って、拓真先生は俺の頭を撫でた。 先生に頭撫でられるの久しぶりだな......。 「先生、部屋に入ってください」 「おう。じゃあ、お言葉に甘えて入らせてもらおうかな」 俺と先生は部屋に入った。 「最近体の調子はどうなんだ?」 「ん~、あまり変わらずですよ。まだ何とか私生活には問題ないです」 俺の病気は発覚したのはいいけど、手術以外の治療は受けることができない。 薬とかあればまだいいけどね.....。 「そうなのか、それは良かった。それでさ莉久、学校はもうやめて病院に戻らないか?治療すれば生きれる日も増える.....!お願いだ.....。俺はお前と生きたいんだ」 「拓真先生....。わかりました。8月31日までこの学園に居させてください」 「なんで8月なんだ?」 「今5月の半ばだし、あと3ヶ月だけここにいたい」 数ヶ月だけでいいから、ここで勉強したりいろんな人と楽しい思い出を作りたい......。 「わかった。でも、体調が良いうちは8月いっぱいまで過ごしていい。でも、体調が悪くなれば退学するんだぞ?」 「うん」 俺は先生との約束をした......。 この学園に入れる期間はあと3ヶ月
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