1人が本棚に入れています
本棚に追加
「……何してるんですか」
背後から冷たい声と目線を感じ急いでプレシアから離れて声の主を確認した。
「ククリか……。隠密行動が君の仕事とはいえ、あまり僕らを驚かさないでくれないかい?」
忍者……あるいは暗殺者かのように気配を断ちながら姿を現したのは後輩のククリだった。
金髪の癖毛の混じった髪に赤いヘアピンが生える髪。暗殺者には乏しいというか、女子からしたら羨ましい、男子からしたら目を惹くであろう凹凸のはっきりとした体つきの持ち主は見た目以上に身軽なのと委員長をも欺く隠密行動ができるということには誰もが驚くだろう。
気配を察知するのが早いと言われる僕でも流石に彼女はわからない。
「それで、何をしているんです? カイト先輩にはそういう……幼女趣味というものが……」
「よ……っ!? 私は幼女じゃないです!! ククリさんでも私、カイト先輩を侮辱する人は許しませんよ!」
冷たい目線と声音のククリとは裏腹に、プレシアは白い頬を真っ赤にしながら反論をした。
「2人とも落ち着いて。……さっきのは僕の不注意なんだ、僕が謝るよ」
「違います! 私が……な、撫でて欲しいとカイト先輩に言ったんです……っ」
最初のコメントを投稿しよう!