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相手のことをよく知っているためその手のことには僕は簡単には乗らない。
逆に僕の波に乗せてしまおうかとも意地悪なことを考えてしまう。
「さあ、楽しもうか。それだけ君が自分に自信を持てるようになったんだ。その自信を打ち砕くくらいの攻撃をさせてもらうよ」
5つのステップを踏み高く飛び上段の勢いのある攻撃を用意する。彼女は賢いが単純だ。僕の挑発には乗ってくる。
「そうはさせませんーー!」
単調なリズムで時間の短い少量な連鎖を繋ぎ防御の体制に入る。
防御の体制も、力も、完璧な構えを僕は両断した。
「くっ」
バランスを崩し、膝をつく。そのせいか双剣は片手剣へと変わり、何回転も宙を舞い後方へと声を出し落ちる。
「繋ぎが足りない、あと君が崩した足の踏ん張りも足りなかったね」
大幅に減ったククリの体力のゲージを見て思わずニヤリと笑った。あと数回で終わってしまいそうな体力のゲージ、戦闘を楽しんでいるという旋律の高まる鼓動。
「ククリさん、カイト先輩! 委員長から帰還要請が入ってます!」
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