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「……次の一撃で終わらせようか」
「奇遇ですね私もそう思ったところです」
僕もククリも冷たい笑みを浮かべ武器を構えた。
ゴクリと唾液を飲み込む音、ピリピリと空気のひしめき合う音までもが聴こえてくる。そんな中、ドクンドクンと心臓が脈を打つ……。もしかしたらククリやプレシアにも聴こえているかもしれない……。それほどまでに、この薄暗く埃や煙草の臭いが残る静寂な教室は目を閉じているのだ。
ーー一瞬だった。
お互い最大限のコンボを繋げ中段の裂きが火花を散らし空気をも斬った。
「……っ、流石はカイト先輩ですね」
「ククリもなかなかの攻撃だったよ」
ククリの体力ゲージが0になりフィールドが消えていく。
僕の体力ゲージが三分の一消えた。本当に、無防備で受けていたら宣言通りの一撃だったのだろう。
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