260人が本棚に入れています
本棚に追加
濃厚な、ねっとりと舌を絡ませるキスだったり。
つがいの小鳥たちのように、神経質に短くキスをしたり。
「……ふふっ」
「ははっ」
しばらく見つめあったまま、どちらともなく笑みを溢したり。
「んぅ…」
「はぁ…悠……」
そしてまた、何度も角度を変えて貪るようなキスをする。
とても甘くて。
とても優しくて。
とても熱くて。
とても気持ちよくて。
頭の中が目の前の人のことでいっぱいになる。
「あっ…」
ぷっくりと膨れているそこをつままれて、身体に電流のようなものが走り、無意識に腰を浮かせる。
バスローブは肩を滑り、胸は露になっていた。
柚夢の舌が赤く腫れたところの回りを何度も吸い付き、敏感になっている頂を食んだ。
「んん…っ」
ざらりとした柚夢の舌はゆっくりゆっくりと“の”の字を描く。
先端の、例えようもないほど狭い面積の上に柚夢はいくつも何十回となく“の”の字を描く。
柚夢の“の”の字は終って、今度は“く”の字になった。
そしてそれは次第に下に下りて行き、私の右の脇腹付近を何度も往復する。
大胆さには、いつのまにか確信が加わっていた。
「はぁんっ…あ…」
「悠…可愛い…僕を見て。悠を舐めている僕を見てて」
「やっ……」
「やじゃない。ほら、見てて」
顔を隠そうとした腕を捕まれて、羞恥で真っ赤な顔が柚夢のコバルトブルーの瞳に映る。
丹念に、執拗に、肌の上を動き回る柚夢の舌からは。
もう、逃げられない。
.
最初のコメントを投稿しよう!