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四階の階段を下り、まっすぐ続く廊下を渡って教室に向かう。
途中、教室から話し声が聞こえてきた。一人は敦志くんだと思うけど。
隼也『部活終わってからだからちょっと遅くなるかもしんない』
敦志『構わねぇよ。先に光と遊んでっから』
優奈『何かと思えば家でゲームとか(笑)。高3でもそう言うのやるんだね』
敦志『優奈も暇だったら来いよ。どうせ隼也と帰り一緒だろ?』
優奈『ん~、考えとくね』
声の主は隼也さんと優奈さん。隼也さんは制服だけど優奈さんはテニスの練習着。
女テニが人気なのってチームジャージの練習着が可愛いからってのは聞いたことあったけどそうなのかな?
敦志『あ!もしかして珠理亜に捕まってた?』
私に気づいた敦志くんが問い掛ける。頷き事の全てを話すと敦志くんは呆れてた。
まぁ、敦志くんからみればそうだよね?
隼也『そう言えば、うちの部員が零の噂をしてたっけよ』
零『噂…ですか?』
隼也『いつものだよ。“可愛い”だとか“綺麗”とか』
零『は、はぁ…(汗)』
嬉しくない訳じゃない。ただ、昔からこう言うのはどう反応していいのか分からず苦笑いなんだよね。
敦志『ホントに零ちゃん?』
隼也『艶のある黒髪・ささやかな抵抗な制服の着こなし・黒のニーハイソックス。外見から言ってほぼ間違いなく零でしょ?』
優奈『あはは~♪モテモテだね零』
零『か、からかわないでくださいよ///』
恥ずかしくなった私はきっと赤面。だから自然と顔を背けてしまう。
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