近くて遠い体温

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お互いに汗だく、だけどそれを今更気遣ったり気にしたりなんかしない。 「恵斗、アンタ加齢臭してきてない?」 「梨理こそ、オッサンみてーな臭いすんだけど」 文句は口から飛び出すクセに、お互いにお互いの臭いを嗅ぐのはちょっと変態臭い。 起きた後もうだうだと。なんとなく離れられないまま、二人してぼんやりと過ごす。 たまに思い出したみたいに頭を撫でられて、アタシも恵斗の胸に顔を埋める。 ただそれだけ、ただそれだけの関係。 どっちか先に満足した方が離れていくルール、だけど今日のアタシ達は中々離れない。 離れられない。
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