§1 食券1週間分

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「な、なんか用?」 せっかくの妄想タイムを邪魔されてムカついて、 じろりと睨んで、無愛想に返事をした。 「お前さ、これいらね?」 羽鳥君の手に握られていたのは、 七枚綴りの食券。 「ほ、欲しい!!くれんの!」 「うん。まあな。」 「なんで!超嬉しいけどさっ」 「ちょっと頼みを聞いてくれたら、やってもいい。」 はっきり言って、空腹で死にそうだったから、 今後11日続くなんて耐えられないと思ってたところだ もう渡りに船、地獄に神、砂漠のオアシス、豚に真珠?あれ?? とにかくそんな感じ。 「うんうん、あたしの出来ることならやるよ。」 「よし交渉成立だな。」 食券一枚350円7枚として2450円 そんな高価なものをくれるというのかこやつは 凄いいいヤツ~? 「サンキューはとりん?」 食券を手に入れると、そのまま食堂へ走った。 この時あたしは 今後1週間分の食券をゲットしたんだってことに有頂天だった。 聞くのを忘れた交換条件のことはすっかり忘れて…
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