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「ところで、リチャードに聞きたいことがあるのだけど…」
「はい…何でしょうか?」
「リチャードは、好きな恋人さんはいるのかな?」
「好きな恋人さん?」
リチャードさんは、パパからの問いに対しまして気乗りしない声で『そうは言ってもぉ…』と言いまして答えましたので、パパはこう言ったのでありました。
「なーんだ…好きなカノジョはいないのか…お父さまに似てこんなにハンサムなのに、どうして好きなカノジョがいないのかな…もったいないじゃないか。」
「仕事上の都合で、恋人を作る時間がないだけなのです。」
「しょうがないなァ…リチャードはどんなタイプのお嫁さんがほしいのかな?」
「どんなタイプのお嫁さんがほしいと言われても…ぼくにはよく分かりません。」
「分からないのか…例えばだ…料理が上手で、気立てのいいお嫁さんはどうかな?」
「いえ、そこまでは考えてはいません。」
リチャードさんがこう言いましたので、パパは困った表情になっていたのでありました。
「パパ、リチャードさんは困っていらっしゃるのよ。」
「分かっているよ。」
ママはパパに、リチャードさんはすごく困っているからあまり結婚のことは出さないでと言いまして一時話を止めたのでありました。
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