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「リチャード。」
「サラ。」
「あなたと最初にデートをした日の午後に、ふたりでこのベンチに座って…池をながめながらのんびりと過ごしたよね。」
「そうだね…サラとはじめてのデートをしたのは、バレンタインデーだったね…はじめてのデートをしたあの日の午後も、雲ひとつない青空の下で、湖をながめながら…ふたりでいろんなお話を楽しくしていたよね。」
この時サラは、リチャードさんへの想いをますます強めていましたので、思いきって切り出してみたのでありました。
「ねえ…リチャード…」
「なあに?」
「あっ…あのね…アタシね…」
(ドクンドクンドクン…)
サラの乳房(むね)の奥では、今までに経験したことがないドキドキ感に襲われていましたので、どうやってこの気持ちを伝えればよいのかわからなくなっていたのでありました。
「サラ…どうしたのかな?」
「えっ?」
「ぼくに…何を伝えたかったのかな?」
サラは、リチャードさんからの問いにこう答えたのでありました。
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