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イブの朝
まだ寝ている渉さんをベッドに残し、
渉さんの部屋の窓から外を眺めると
とても穏やかな日差しが降り注いでいた。
いい天気であることは間違いないけど…
「寒い…」
両腕をさすると、背中から渉さんの寝起きの声。
「バカ、寒いに決まってんだろ。早く入れ」
渉さんが布団を少し持ち上げて自分の隣に私を入れる。
「…あったかい…」
渉さんと鼻が触れそうな距離。
渉さんの腕はあたたかくて…
わずかに冷えた足先に渉さんの足が擦り寄って来る。
脚を絡めた私たちは
腕をキツク結んで笑い出す。
「冬は…なかなか布団から出られませんね」
「…今日は…急がなくてもいいだろ。夜までサンタは来やしねえよ」
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