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放課後になると、いつもの如く光の速さで天磨がやってくる。少し遅れて和遥も困ったような笑みを浮かべながら到着。 「帰りながら明日の事、話そうぜっ」 自転車を押しながら家までの道のりを歩く。天磨と和遥は途中で分かれ道があり、そこまでは一緒だ。 何で自転車があるのに誰一人乗らずに歩いているかと言うと、それは簡単なことで。玖珂白桜には自転車もなければ、自転車に乗ったことがないらしい。 誰かの荷台に乗せるのも危険だし玖珂白桜自身が怖がっているようだから、最終手段である徒歩を使うしかない。 最初こそはとても申し訳なさそうに、先に行ってくださいと言っていたが玖珂白桜を1人で登下校させるよりはずっとマシだと、誰も譲らなかった。 「姫は明日、何がしたいとかあるか!?」 「あ…あの、もし宇賀神さんもいるなら…宇賀神さんのお家に行きたい、です…」 「しりゅーの家?メールではしりゅーは夕方からバイトだからそれまでなら大丈夫だって言ってたけどさっ」 「ハクちゃん、何でリュウくんちに行きたいの~??」 「え、と…宇賀神さんのお家に、あのウサギさんとか…いろんな動物がいるって前に聞いたので……」 玖珂白桜が動物を好きなのは知っていたが、宇賀神のことは初耳だ。聞けば、玖珂白桜が追いかけたウサギの他にも、いろんな動物を飼っているらしい。 今度、遊びにおいで、と約束したことも玖珂白桜は嬉しそうに小さくハニカミながら話す。その横顔に、グッと胸を締め付けられる感覚がして慌てて目を逸らした。 「んじゃ、しりゅーに今聞いてみっか!!」 天磨が携帯を取り出して宇賀神に電話をかける。あっさりとOKが出て、明日は全員で宇賀神の家に行く事が決まった。 .
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