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10時に集合って事になってるからそれまでに掃除を終えて、飲み物やお菓子の用意もバッチリ整えた。 お姫様が一番楽しみにしてくれてる動物たちもみんな目が覚めてそれぞれ好きなように過ごしている。三毛猫のリンは外に出ようとしていたけど今日だけは我慢してもらう。 ミニチュアダックスフンドのチョコとショコラがケージの中でじゃれあっている隣のケージでは、お姫様が気にしていた白いウサギが丸くなっていた。 眠っているわけではない。ただつまらなさそうにいつも丸くなってそっぽを向いている。俺がつけたユキって名前にも全く反応しないし、懐いてくれない。 餌をやっても、ケージの中に置いてあるのを俺がいなくなってから食べているらしい。ここまで動物に懐かれないのは初めてだ。 そして10時ピッタリになると家のインターホンが鳴った。「あいよー」と言いながら玄関の扉を開けると。 「よっ、しりゅー!!」 「お、おはよう…ごごございますっ」 天と和だった。天磨の手には大きなお弁当らしきものがあり、和遥は夕方に塾があるからそのまま行くつもりなのか、重そうな鞄を肩にかけていた。 「おー、いらっしゃい。上がりなー」 「邪魔するぜっ」 「おお、お邪魔します…っ」 リビングに着くなり、天はテレビの下にある棚の中を見てテンションを上げる。天が好きなシリーズのテレビゲームがあったからだ。 「これっ!!ちょーやりたかったやつ!!!」 「知ってんぞ。だから全員そろったらやろーぜ。最高6人まで出来るし丁度だろ」 「だなだなっ。姫、テレビゲームとかやったことあっかなー??初めてなら教えてやろーっと!!」 「で、天。それはお昼の弁当かー??」 「おう!!作ってきたぜっ」 「サンキューな」 天から重箱に入ってる弁当を受け取ってリビングの涼しいところに置いておく。それから10分ほどしたとき、お姫様たちが到着した。 .
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