プロローグ

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20XX年11月24日―アメリカ― 『な、何だこれは……』 『きゃあああああああぁぁぁぁ!!!』 『消防車はまだか!?』 『逃げろー!!火が燃え広がっている!!!』 『生徒たちはどうなっているんだ!?教師すらいないのか!?』 飛び交う悲鳴。 凄まじい唸りを立てて炎が建物をのみ込んでいく。 消防車、救急車、パトカーのサイレンが街中に響き渡っていた。 建物の焼け落ちる轟きと、物のはぜ飛ぶつんざくような響きが、怒涛のように揉み返す。 息が凍るような恐ろしい情景は、まさに地獄絵図。 地響きがしたかと思えば、またどこかで爆発がしたらしい。人々は悲鳴を上げながら逃げ回る。 アメリカフロリダ州にある、世界的にも有名な大学高校中学一貫校の校舎全てが炎の津波にのまれたのは、ほんの一瞬の時間だった。 大学、高校の生徒教師教授、合計約3000人のうち、一命をとりとめたのは。 たった、6人だった。 うち4人は重傷、1人は軽傷、そして残りの1人は。 無傷だった。 .
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