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暫く唇を好きなようにされた後、触れていた響也さんの唇は徐々に下へと下りていき、擽ったさと恥ずかしさで無意識に腰が揺れてしまう。
上の服を胸まで捲し上げられ、ブラジャーの上から包み込むようにして胸を愛撫されるともう理性はなし崩し状態だった。
「……」
「んっ、はぁ」
不自然なほどに、響也さんは静かだった。快楽に落とされた私はそのことに特に疑問を持たず、ただ響也さんの指に翻弄され、熱い吐息を吐くことしか出来ない。
数時間前まで、槙志さんと肌を重ね合わせていたと言うのに、私の身体はすぐに熱を持ち、それを外に逃がしたい衝動に駆られる。
はしたない自分が嫌で嫌で、目尻にはじんわりと涙が滲んだ。そんな私を一度も見ずに、響也さんの指と舌は私の身体を這っていく。
「あ…だめ…ぇっ」
一気に下の服を下着と一緒に取り払われ、ひんやりとした空気に肌が触れたことでブルッと足先から身震いする。太ももを交差させて隠そうとしたが、すぐに響也さんの手によって意味のないものとなった。
そのまま、何をするでもなく、何を話すわけでもなく、暫しの沈黙が落ちる。羞恥で顔は火照るほどに熱く、早くこの状況を終わらせたくて顔を隠していた指の隙間から響也さんを盗み見たが。
「…っ!」
後悔した。
私の足をM字に開かせ、その一点を恍惚とした表情で見つめる響也さんが視界に映り、さらに顔に熱がたまっていくのが分かった。
響也さんに見られてる。そう自覚してしまうと、下腹部がズンと重くなり、じわっと愛液が溢れ出す感覚がして慌てた。
見られないように足を交差させようと試みても、響也さんの手は許さないと言わんばかりにさらに強く足を広げられる。
「やぁ……っ」
あまりの凌辱にボロボロと涙が溢れるのと比例して、下からも密が溢れていくのを止められず、自分の浅ましさに嫌悪感が込み上げてきた。
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