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俺の家に向かう間、ほとんど俺としりゅーが話していてたまに姫が相槌を打つくらいだった。 それでも俺は初めて姫と会話してる夢のような一時にテンションが上がりっぱなしで、その上家にまで招待しちゃったもんだから興奮が治まらない。 「これが俺んちっ。さぁ上がって上がって!!」 「お邪魔、します…」 「ウサギも入れてオーケー??」 「ここで入れないなんて可哀想すぎるだろっ!!」 「んじゃ、お邪魔しまーす」 雨に打たれて全身ずぶ濡れの姫は、玄関で裸足だった足をタオルで拭いてから上がった。 その仕草が何ともエロくて思わず視線をさ迷わせた俺。なのにしりゅーはガン見してやがった。 「なぁ…お姫様の替えの服どうすんだよ。つーか、風呂入れさせた方がいいな。天、風呂沸かして。着替えはお前のかーちゃんの服でも適当に貸してやれ」 「お、おう!!」 ただ下心で姫を見ているのかと思ってたけど、そこはさすがしりゅー。姫の身体のことを気遣っている。 俺はすぐに風呂を沸かして、その間にしりゅーと姫はリビングに入っていた。 ソファに座りながら濡れた髪を軽く拭く姫と、ウサギをタオルで拭いてあげているしりゅー。 俺はキッチンに入ってカレーを温め始めた。しりゅーにも食べるか聞くと即答で返事が返ってきたから、2人分の皿を出す。 俺は昼間にカレーは食べたから、適当にラーメンを作った。 「姫、このくらい食べれるかっ??」 「あ、はい…うわぁ、おいしそう…っ」 「だっだろ!?さー食って食って!!!絶対上手いからさっ」 よそったカレーを姫の前に置くと目を輝かせて前のめりになる姫が可愛くて可愛くて。俺は鼻の下をゆるゆるに伸ばしながら姫の前の席に座った。 .
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