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そして返ってきた数字は。
「……35、です」
「え…えええぇ!?35!?35㎏ってこと…っ!?」
「まー見た感じ確かにそのくらいだよなー。とりあえず、今は天のカレーしっかり食べて、早く風呂に入って温まってきな」
「あ、はい…ありがとう、ございます…」
しりゅーはうんうんと頷くだけで全然驚いていないことにも俺は驚いた。だって普通35㎏の体重なんて小学生かと思うだろ!!
「おら、天も食わねーと麺伸びっぞー」
「わっ分かってる…けど…!!うん、俺決めたっ!!!」
「声でかっ」
「俺、姫に栄養満点のお弁当毎日作って姫の体重を少しでも増やす!!!」
「まー35は細すぎると思うけどさ。たぶんこの子、食べても太らない体質だと思うぜ??」
「それでも姫に俺の料理食べてもらう!!!」
「……ただ食べてもらいたいだけだろー」
「…あ、ははっ…ふふっ……」
「っ…!?」
やっべぇ!!!マジでやべぇ!!
姫がめちゃくちゃ笑ってくれてるっ。それだけでお腹いっぱいになりそうだ。
そんな俺にしりゅーからのゲンコツが落ちて、やっとラーメンに箸を戻した。
しりゅーのカレーの3分の1以下の量を姫は15分もかけてやっと食べ終わり、冷えた身体を冷やすために風呂へと案内した。
着替えとタオルの位置を教えてあげて、変なドキドキに襲われながらしりゅーがいるリビングに戻る。
しりゅーはソファに座りながら眠っているウサギを膝の上に乗せて頭を撫でていた。
「しりゅーってマジで動物好きだなっ。動物もすぐにしりゅーには懐くし。つーか、そのウサギどうすればいいーんだっ??」
「俺がもらうわ。ウサギはまだ飼ったことがないからなー。丁度いい」
「しりゅーんちでは何の動物飼ってんだっけ??」
「ミニチュアダックスフンドとパピヨンと三毛猫とリスとインコと亀と金魚」
「……へ、へぇ!!」
全っ然覚えられねーけどたくさんの動物を飼ってるんだってことはもう忘れないと思う。
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