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うちのお袋は身長が170近くもある。親父が185と高身長一家だ。そしてそれをすっかり考えていなかった俺は後悔した。
お袋のTシャツを姫が着ると膝くらいまであって、ワンピースのようだ。肩にはタオルをかけているけど白金の髪は雨に濡れていた時よりも濡れていて艶を含んでいる。
頬はほんのり赤く染まっていて、肌が白いから余計に色っぽい。唇も血色がよくなっていて、ぷっくりと赤い果実のようだった。
「あ…えと、お風呂…ありがとうございました。あの…ズボン、ちょっと大きくて…履いても下がってしまうので…」
「うっうううん!!!わ、分かった!!ぶかぶかだったよな!?ごめんなっ!?」
「い、いえ…こちらこそ、いろいろすみません」
姫の手にはTシャツと一緒に渡したお袋のハーフパンツと、元々姫が来ていた白のシフォンワンピースを持っていた。
お礼を言うときに姫の頭が下がったんだけど……Tシャツがぶかぶかだから胸元も大きく開いていて…ちらっと、ちらっと姫の谷間が見えてしまった。
やべぇ…どうしよ、マジやべぇ…っ!!!
「て、天磨くん……どうして…」
「あ、かずっ!!えっとこれはだなっ…」
「おーい天、誰が来たん、だ……」
かずに説明をしようとすれば、俺が遅いことに気になったのかしりゅーがリビングの扉を開けて……目の前に立っていた姫の姿を見て、固まった。
「あ、すいません……」
姫は邪魔だと的外れなことを思ったのか、数歩後ろに下がってしりゅーを見上げる。
それでもその場から動こうとしないしりゅーを不思議に思ったらしい。こてん、と首を傾げて頭にハテナマークをつけた。
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