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その響也って奴はどんな奴なのか、天と和に聞いてみると外見はチャラ男でいつもヘラヘラしてるけど、中身は真面目で結構しっかりしてるらしい。 そいつに何となく対抗心みたいなものが芽生えた理由は、今は考えないことにした。 「でもこれで俺たちとも普通に話せるよなっ!!これから学校でもよろしくなっ、姫!!」 「…はいっ」 とても嬉しそうに笑うお姫様はきっと無自覚で。人間恐怖症が治ればいいと思う反面、治ってしまったら男たちが大変なことになるだろうなと容易に想像出来る。 「あっ…あのっ……くく玖珂白桜さんっ」 「はい」 「自分から、も…ききっ聞きたいことがああ、あるんです、けどっ」 「何でしょうか…??」 「え、とっ……ててて転校してきたばっばかりの、ころ…どど、どうしてあの公園にあっあんな時間に…い、いたんです、かっ??」 「…………」 「おっお家がちち近いんですかっ…??」 「近くは…ない、と思います…」 「……そ、そそそうなんですねっ。あっ…え、えと…は、話したくなければむむ無理はし、しないで下さい…っ」 またお姫様から困惑の雰囲気を感じ取った和はおろおろと挙動不審になる。天もこの場を盛り上げようといろいろ言うが、お姫様は口を噤んだままだった。 「まーお姫様よ、そんな固く考えんなって。つーか、そろそろ家の人に連絡しないとまずいんじゃねーの??裸足で車から降りてきたなら尚更、さ」 「そう…なんです、けど……」 何かに怯えたように、お姫様はぎゅっと手首を握り締める。片手ずつ、何度も何度も。 そんな姿を見て思い浮かんだ、Tシャツの中の無数に付けられた赤い痕。あれはどう見ても、キスマーク。 お姫様には………彼氏、付き合っている人がいるんだろうか。 .
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