第1章 時のおとずれ

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明るく染められた髪の片側は編み込まれピンで止められており、彼の耳で堂々とピアスが光っていた。 一見切れ長に思われた瞳だったが、静流に凝視されている今はまん丸の状態で瞬きを続けている。 それでも言葉を発さない静流を、追及するというわけでもなく、薄い唇を三日月の形に変えると彼は首をかしげた。 「ね、今日、一緒に帰ろ?」 「……っ、だから放課後はっ…」 たじろぐ静流は、別の方向から自分を呼ぶ声がして、ハッとする。 「静流?」 「は…春斗!」
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