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「でもさー、おまえがそんなに一人にこだわんのも珍しくね?いつも女の子にあんまキョーミないだろー」
「静流は特別なんだよ」
あっさりと断言する彗が意外で、龍太郎は思わず目を見張った。
二人が連れ立って歩けば自然と女の子は集まっていくし、彼らはそれを快く迎えるが、彗が彼女達の希望を叶えることはないのである。
要は声をかけられれば答えはするけども、それ以上の関係を築くことはなかったことから、龍太郎はてっきり彼が特定どころか、女の子全般に今は関心がない状態なのだと思っていた。
(なるほど。我が校を騒がす彗君には、ちゃんと本命がいたってことか)
皆一様に相手にされないことから、傷つきたくない彼女たちはいつの間にか防衛本能で共同戦線を張っている。
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