短編 冬のカイダン

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そう言って、風間が薄く笑う。 その顔に、他の面々は、話と同じぐらい恐怖を覚えた。 「では、私は失礼しますね。お疲れ様でした」 リリコは席を立ち、足早に部屋を出て行った。 「風間さん~、県警の淳二になれますよ~。 いやあ~、どんな人でも取り柄ってあるんですねえ~」 竹山は鳥居の頭を殴り、望月に大丈夫ですかと声を掛ける。 それから、隣の机の上に、黒い鞄があるのに気付いた。 「…顔、全然変わらなかったのに」
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