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その台詞を言った直後だ、
大きな斧が七恵を襲いかかる。
間一髪で、その斧を避けきることは出来たものの
頬にかすり傷を七恵は負う。
今、秋山このはが殺そうとした?
「七恵って、いつも、変なところで感が鋭いよね」
そこには、人を殺すときのあの、恐ろしい目を尖らせたこのはしか存在しない。
「え…」
「逃げないでね?足を落としてあげるだけだから。
七恵と永遠に一緒にいたいの。
ここの世界だけじゃ…七恵を、幸せにできない。
もうひとつの世界も、この世界と同じようにすればきっと七恵も幸せになれるわ。
永遠に、私だけのものになれるなんて、幸せだと思わない?」
「ひ、貴方は一体…」
「私は秋山ーーーーーー」
刹那、大きな音が廊下を走る。
その途端、このはが頭から血を吹き出して倒れ込む。
「いってぇえ、糞、糞、誰だコラァ?!」
このはが、歯をくいしばりのけ反ったまま振り向くと…そこには
「 探したわよ、姉さん」
鉄パイプを、もって立っていたのは秋山このはと瓜二つの美しい容姿を備えた少女だ。
少し違うのは、その少女はカチューシャを付けていないことだけ。
「え?!このはさん?!え…」
困惑する七恵にその少女は、また強気な口を開く。
「 この人は私の双子の姉
秋山 ちはるーーーーーー
桜 七恵
貴女を好きになってしまった
ストーカーよ」
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