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美女の特権だろうか…まるでお嬢様のような可憐さが備わっているが、これがさっきまで斧を振り回してるなんて、きっと誰も想像がつかないだろう。
「七恵、このプラネタリウムはね七恵がとても好きな場所だったのよ。忙しい両親の代わりに、私が夜中にこっそり連れてきて二人で星を見たの。
嬉しそうにプラネタリウムをみて、目を輝かせる七恵はとても可愛かったわ…私だけの…」
「あのっ!秋山さ…このはさん…
私ね、この世界の記憶がどこか曖昧なの…
さっきのクラスメイトの顔も、えっちゃんも、家族もみんなの顔ははっきり記憶にあるけど…
どうしてもその前…とても大切なことを思いだそうとすると頭が痛くなって思い出せないの…
このはさん、この世界はパラレルワールドっていったよね?
なぜ私は、私がいた似た世界にいるの?
このはさんが言った死者の世界が本当なら、
私はこれからどうすればいいの?
私…元の世界に帰りたい」
「七恵、」
その時である、このはが七恵を座席に倒してそっと顔を近づける。
息が近い、女の七恵からみてもこのはの美貌に息を飲むほどだ。
刹那、七恵の唇に柔らかな何かが当たると、店内のプラネタリウムの演出の星座が一気に天井を輝かせた。
「この、は…さ」
「はぁ、可愛い七恵…もっと七恵をみせて」
何度も繰り返される接吻、初めてされる女の子同士の口づけに七恵は驚きのあまりに抵抗はなかった。
ほんのり頬を赤らめるこのは、嬉しそうに悶える。
「七恵、裏切らないでね…
私は七恵を救うもの。
あなたが全てを受け入れてくれるためなら…
悪魔に魂を売ってやるーーーーーーー」
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